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2020年5月11日 (月)

感染症

 感染症の世界的流行そのものは2002年のSARS、2009年の新型インフルエンザ、2012年のMERSと短い間隔をおいて定期的に起きています。ですからコロナウィルスのパンデミックも別に前代未聞の大事件であるわけではありません。たしかにウィルスそのものはそのつど「未知」ですけれど、「未知のウィルスにどう対処するか」という手順は「既知」です。やることは決まっています。感染症対策のセンターを設置して、そこに情報と権限を集中すること、医療資源を備蓄すること、十分な予算をつけて感染症の臨床と基礎研究の専門家を育てておくこと・・・それくらいでしょう。別に奇跡的な予見能力や超人的な医療技術を求めているわけではありません。ごく散文的でリアルな「準備」をしておくべきだということです。
 実際に、韓国や台湾やニュージーランドはかねて用意のマニュアル通りに行動して、感染を早期に抑制しました。しかし、アメリカやヨーロッパや日本はそれができなかった。マスクがない、防護服がない、人工呼吸器がない・・・というような物量的な原因でいくつかの国で医療崩壊ないしはそれに近い事態が発生しました。それはウィルスの力が強かったからではなく、危機対応能力が弱かったからです。  今回のウィルス禍は、それぞれの国の危機対応能力の優劣をあらわに可視化しました。コロナ後の世界では、その差が大きく拡大されて、国力の差としてはっきりと出てくることになると思います。
 布マスクも、首相が配布を発表してから1月経ってもまだ「準備中」です。発注先の社名を訊かれて、政府はしばらく答えられなかった。あれは隠蔽していたのではなく、ほんとうに知らなかったのだと思います。トップからの指示がどこまで届いていて、誰が所管していて、誰が責任を引き受けていて、誰が正確なデータを持っているのか・・・それさえもう官邸は把握できなくなっている。マスク二枚さえ配布できないような無能なコントロール・センターが検査件数を増やすというような難しいタスクをこなすことができるはずがありません。しかたなく、業を煮やした医師会や自治体が独自に検査拡大に取り組み出した・・・というのが実情だと思います。

内田樹の研究室、のブログ『コロナ禍についてのアンケート』2020-05-10全文はこちら

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