人生という物語
「みんな勘違いしてんだ。人生に物語はねえの。ぶつぶつ、ぶつぶつ、途切れ途切れに、脈絡のない物事が起こるばっかで」谷賢一(脚本)
劇作家は福島第一原発事故後に見聞きしたさまざまの言葉を繫(つな)ぎ、戯曲《福島三部作》を書いた。その第3部「2011年:語られたがる言葉たち」から。元町長の妻は、テレビ局員の義弟が取材に来た時、こう告げた。原発反対から受け入れに転じ、今は意味不明のことを口走るようになった夫。納得や断念の時間すら押し流されて。
朝日新聞、鷲田清一による「折々のことば」2019年10月5日
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