さくら さくらん
さくら
さくらん
さくらんぼ
高橋順子
夫に先立たれたあと、不在という空っぽの時間に迷い込んだ詩人は、遺影にさくらんぼをお供えする。「さくらんした/さくらんぼ/さらまでくらいなさい/さくっ」。さらさらした音が、ゆくえの定まらぬ心情を繕い、ふと、思いがけない道をつたって夫のそばへ導いてゆく。天然の修復であるがごとくに。詩集『さくら さくらん』から。
朝日新聞、鷲田清一による「折々のことば」2019年10月26日
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心に沁みるいい詩だと思います。この詩集、読んでみるか。
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