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2019年8月12日 (月)

聖と俗

「聖地はスラム化する」というのは大瀧詠一さんの洞察であるが、同じく「宗教儀礼は必ず宴会になる」という命題も成立するのではないかと私は思っている。/霊的なものの臨在を感じると人々は、できるだけ俗なものをそれに対置させる。そうすることで、「人間が棲息できる程度には汚れているが、人間が敬虔な気分になる程度には浄化された、どっちつかずの空間」を創り出す。世界中の聖地はどこもそうである。それは釈徹宗先生との長きにわたる「聖地巡礼」の旅を経て、私たちが会得した経験知である。/多くの宗教では、厳しい行の後に必ず「直会(なおらい)」というものを行う。それまで禁じられていた飲酒や肉食や放談がそこではむしろ推奨される。過剰に浄化された心身のままで日常生活に帰還すると思いがけないトラブルを引き起こすことが経験的に知られているからである。

内田樹の研究室、のブログから 2019.08.12

「聖地巡礼」シリーズ、興味深い本です。次はまだか?

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