ファイブ・ア・デイ運動を疑う
ヴァイバー・クリガン=リード著「サピエンス異変」
第Ⅳ部のまとめから引用、その4。
ファイブ・ア・デイ運動とは、一日に野菜を五皿以上食べようというキャンペーン。
アクティブ10(こちら参照)と同じく悪い目標ではないが、健康な微生物叢の鍵となるのは多様性なので、できるだけたくさんの種類の食品を食べるほうがよい。
栄養不足かもしれないことを示す徴候には、以下のようなものがある。
・青ざめた顔をしている。鉄が不足すると、赤血球が小さく、また少なくなる。目の周りや唇や歯茎が青ざめているのはその証拠。医者に診てもらったほうがよいが、それまでは、レンズマメ、牛肉、ホウレンソウ、マメ、ブロッコリを食べてしのぐこと。
・髪の毛が細くなったり切れやすくなったりする原因には、タンパク質不足とビタミンC不足の二つがある(バイロン卿は短期集中ダイエットを何度もやっていて、抜け毛と白髪に悩んでいた)。若白髪は、銅かビタミンDが不足しているからかもしれない。銅を補うにはヘーゼルナッツやアーモンド、ビタミンDには乳製品や卵や脂肪分の多い魚がよいが、日に当たることに勝るものはない。アメリカでは約四二パーセントの人がビタミンD不足の疑いがある(老人では七四パーセント、肌の色が濃い人では八二パーセントにも達する)。
・果物や野菜のカルシウム含有量が下がっているが、カルシウムは身体のすべての細胞が必要とする栄養素である。食事から十分な量のカルシウムを摂取していないと、骨からカルシウムが放出されて骨軟化症や骨租髭症になりかねない。鮮やかな緑色の野菜(ブロッコリやケールなど)および乳製品には、カルシウムが大量に含まれている。イワシの缶詰一缶には、カルシウムが推奨一日摂取量(健康なアメリカ人の九七から九人パーセントに必要な一日の摂取量)の四四パーセント含まれていて、最近の研究では微生物叢にもよいという。
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