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2019年8月22日 (木)

観葉植物をとり入れる

 観葉植物は屋内の空気によい効果を与えることで知られる(私たちの心理にも測定可能な影響を与える)。植物は毒性のあるガス(とくにべンゼン、一酸化炭素、ホルムアルデヒド)を吸収し、私たちのためにリサイクルしてくれる。土壌中の細菌が出す蒸気はセロトニンレベルを上げる(セロトニンには数々の効果があり、何より気分をよくしてくれる)。研究によれば、病人は植物のある部屋のほうが早く快復するという。空気を加湿してくれる(風邪や喉の痛みを予防する)。
 もし羽根でできた挨とりをあまり好きでないなら、植物が空気中から挨をとり除いてくれるだろう。菓は弱いマイナスの電荷を帯びているので空気中の粒子を引きつける。大半の埃は植物に吸収され、一部が葉の上にたまっていく。葉に埃がたまったら、スパティフィラム、ヒロハケンチャヤシ、カシワバゴムノキ、ベンジャミンなどは、風呂場で軽く葉を洗うことができる。観葉植物をとり入れると、屋内の埃が最高で四〇パーセント減る。これはアレルギーのある人にはとくに朗報だ。アレルギー疾患のある人は埃やチリダニの糞に弱い。埃が少なければ、チリダニも少なくなる(ベッドのマットレスにどれだけのチリダニが潜んでいるか検索しないように。知らないほうがいいこともある)。これに加えて、植物は肺に病気のある人に悪影響をおよぼすカビの胞子を分解してくれる。
 一九八九年、アメリカ航空宇宙局(NASA)はアメリカ造園建設業協会(ALCA)の協力を得て、宇宙ステーション内の空気をいちばんよく清浄に保つ植物を探る実験をはじめた。リストに入った植物は、屋内空間(家庭やオフィス)の少なくとも九平方メートルをきれいにする能力を持つ。セイヨウキヅタ、スパティフィラム、カンノンチク、セイヨウタマシダ、ゴムノキ、オリヅルランなどの植物は、みな空気をきれいにするすばらしい能力を持つ。なかでもすぐれているのがサンセベリア・ローレンティで、あなたが観葉植物に慣れていればまず枯らすことはないし、夜間に酸素をつくつてくれるという恩恵もある。
 あまり植物に親しんだことのない人は、慎重なあまりつい小ぶりな植物からはじめることがある。これが失敗しがちなのは、水分がすぐに逃げてしまうからだ。小ぶりな植物はじつは育てるのが難しく、繊細なので神経を使う。中くらいか(もっといいのは)大ぶりな植物なら世話が楽で、水やりもときどきでよく、部屋の空気をよりきれいにしてくれる。水やりの頻度は重要だ。指を土のなかに二センチほど突っこんで、乾いていると思ったら水をやればいい。乾いていなければ、そのままで大丈夫だ。かならず、余分な水を切るようにすれば根腐れしない。
 人類は植物を何千年も愛でてきた。ヴュスヴィオ山が噴火したあと、ポンペイの町が火山灰によって保存されたが、人びとが暮らした家々には遺体とともに観葉植物の残骸があったという。
 観葉植物を家のなかに入れたら、あなたの居間は空気農場になる。

ヴァイバー・クリガン=リード著「サピエンス異変」
第三章のまとめから引用、その7。

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