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2019年5月31日 (金)

ディスる

 「空前絶後のディスり合戦開幕!」。話題の映画「翔(と)んで埼玉」のうたい文句です。埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ、と東京都民から埼玉が過激にディスられる架空の設定ながら、なぜか地元で大ウケ。さっそく鑑賞し、大いに笑って埼玉愛に胸が熱くなりました。キーワードは「ディスる」です。
 「現代用語の基礎知識2019」によると、「ディスる」は「軽蔑する、けなす」の意で、英語の「disrespect(ディスリスペクト)」から。
 文化庁はすでに13年度の「国語に関する世論調査」で、外来語や名詞に「る」「する」をつけて動詞にする言い方を調査、「サボる」「パニクる」などとともに「ディスる」も対象でした。結果は「聞いたことがない」73.7%、「使うことがある」5.5%。ところが、当時の16~19歳と20代の年齢層に限ると3割超が「使うことがある」。現在ではもっと上がっているのではないでしょうか。
 近ごろはドラマの題名にも使われている「バズ(buzz)る=SNSなどで一躍話題になる」など英語に「る」をつけて使う若者言葉がネット上に目立ちます。
 いま風の造語法のようにもみえますが、辞書編集者の神永暁さんは「江戸時代に、すでにこのようなことば遊びに近い感覚で新語が作られている」と著書「悩ましい国語辞典」で解説、例として「ちゃづ(茶漬)る=茶漬けを食べる」などを挙げています。
 「新しき言葉はすなはち新しき生涯なり」。島崎藤村は1904(明治37)年、「藤村詩集」の序にこう記しました。新しい言葉は私たち新しい世代が生んでいく――若き藤村の思いが伝わってきます。令和の若者はどんな新語を生むのでしょう。

朝日新聞デジタル 2019年5月18日
(ことばサプリ)ディスる 「茶漬る」のセンス、江戸から

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